
長期間どこかに出向する現場猫「この長期出張って、単身赴任と何が違うんですか?どれくらい家に帰れないんですか?いっそのこと転勤にしてください」
サラリーマンをしていると、企業によっては「出張」というものと切っても切れない仲であることも珍しくはありません。
私自身、出張が非常に多い企業に勤めているため、出張が多い方の悩みについてはよく存じているつもりです。
さらに、人によっては、転勤につき単身赴任でひとりだけ家を空けることを問題なしとする人もいらっしゃることでしょう。
家庭を持っている方などは、家に帰れないことを非常に大きなデメリットと考える方もいらっしゃることでしょう。
ここでは、長期出張または単身赴任で長く家を空けることについて、そして業務命令に対してどう決断してきたのか、私の経験を振り返りつつ考えてみたいと思います。
私と同じように、長期出張や単身赴任を命じられた方にとって何らかの気づき・暇つぶし・参考などになれば幸いです。
出張や単身赴任で家族と離れる辛さ
スミマセン、最初に自分の体験をもとに語らせていただきます。
【事例】自分の体験談
私の話となり申し訳ありませんが、長期出張を会社から伝えられたことを要約すると、以下ような理由で任命されした。
- 大きなプロジェクトだが、君ならできるから、任せたい
- 能力から適任と判断した
このような評価を頂くことは大変ありがたいことなのですが、結局それって「会社での私」のことしか考えられていないんですよね。
【参考】自分の家族構成
私自身、結婚しており、子供ナシですが妻はおります。
会社としてはそのことを考慮していない(もしくは、考慮が薄い)んですよね。
その癖、「子供作らないのか?」など、平気で言ってくるので、私の価値観からすると「長期で出張命じている癖に何言ってんだ?」と言いたくなりますね。
家族や大切な人と離れるということ
家庭を持っている人であれば、
- 夫や妻
- 子供
- 親、親族
など、一緒に暮らす人と離れ離れになります。
結婚していなくても、
- 親
- 恋人
- 友達
など、離れがたい人がいることと思います。
長期だと、こういう大切な人に会う頻度が激減します。
また、最近はペットを飼う人も多くなり、家族同然のような触れ合いをしている方もいらっしゃいます。
そういう環境の方にとっても、出張や単身赴任は辛かったりしますよね。
長期出張・単身赴任中のメンタル
そのような関係を薄くしてまで長期出張・単身赴任することは、人によってはメンタルを大きく崩してしまいがちです。
私自身、そうならないよう気をつけています。
現在は「働き方改革」として、多様な働き方が認められており、特に若い世代にはこのような「長期出張」や「単身赴任」は嫌われる傾向にあると考えています。
「嫌だな…」と思いながら仕事をすると本当にメンタルがやられるため、長期に仕事をすることについて、上司を交え真面目に考えた方が良いでしょう。
辛いことからは、逃げられない
このように、あまりメリットがない気がする長期出張・単身赴任ですが、会社勤めをしている限り逃げられないシステムだったりもします。
何せ会社は、「業務命令」という大義名分で社員を動かすことができますからね。
会社によっては、出張も単身赴任もまったくないところもあるでしょうが、まだまだ少数派だと思います。
私自身も、やっぱり「辛いな」と考えることが多いですよ。何せ、「出張」で3年ですからね…。
あなたは、3年も家族と離れて過ごせますか?
受けてしまえば、逃げることはとても難しくなりますよ。やはり、しっかりと考えることが大切です。
長期出張・単身赴任を許認することのメリット・デメリット
長期出張や単身赴任が辛い、と書きましたが、それに耐え仕事をすることについてのメリットが無いわけではありません。
では、まずはそのメリットとは何なのか、確認してみましょう
長期出張・単身赴任をするメリット
当たり前のことですが、「会社は、会社に貢献する人を優遇する」のは当然のことです。
むしろ、その業務に対する成果をしっかり上げることができれば、あなたの評価は確実に高まるでしょう。
- 会社に大きな利益を与えることができる人
- 知識技術が豊富な人
- 人と人を繋ぐのが上手な人
例えば上記の通り。
評価が高まれば、出世の速度も早まり、収入も上がることでしょう。
その点は、メリットと言って差し支えないと考えます。
会社に貢献できる人とは、わかりやすい例で言えば、企業理念や社是などに凝縮されていると思われます。
長期出張・単身赴任をするデメリット
こちらについては、一部冒頭でも書きましたが、
- 家族や大事な人、場所と距離を置く必要がある
- 業務の拒否=会社に貢献していないとみなされるリスク
などが挙げられます。
家族などと離れることはもちろん辛いことですが、出張や単身赴任を拒否するということは、その代わりの誰かが担当することとなります。
その結果、「代わりの人」と業務上なんらかの差が生まれてしまうというリスクはゼロではありません。
ただ、多くの人にとって、家族や大切な人・もの・場所は一生ものであることは間違いありません。
仕事より、そちらを優先する気持ちも痛いほど私にはわかります。
長期出張・単身赴任と向き合う心構えを持とう【悩んだら、辞めるのも正解】
先ほどは、長期出張・単身赴任のメリット・デメリットについて、例として一部を紹介しました。
わかっていても、悩んでしまうのが人間というものですね。
【参考】筆者自身の心構え
私自身、今回の長期出張(約3年)を受けた理由としては、
- 自分自身への挑戦
- 予算も規模も過去前例のないクラス(前代未聞の領域)
- 会社のフォローがしっかりある
- 家族の理解もある
- 完成した後の報酬(金額というより、地位と名声)
例えば上記の通り。
幸か不幸か、担当プロジェクトがとても大きなものであり、自分自身への挑戦になると思ったことが第一。
そして、出張先の衣食住、そして業務のバックアップが、会社としてきちんとしてもらえること。
何より、家族がこの出張に理解を示してくれていること。
最後に、完成した後のメリット(会社に貢献=それ相応の評価)を総合的にみて、やるしかないと腹をくくりました。
人には、仕事に本気に打ち込む期間が必要
やるしかないと腹をくくったとはいえ、不安があるのは当然です。
ですが、不安から逃げてばかりでは何も成長しないし、自分の価値は全く上がりませんね。
上司の指示でもなく、会社の命令でもなく、自分自身がやると決めたからやるという本気の姿勢が人生には少なくとも1回は必要だと考えています。
そして、自分の場合、今がその時だということに、自分自身が気づきました。
なので、長期出張や単身赴任で悩んでいる方がいらっしゃると思いますが、私としては「よく考えて、腹をくくったのなら、やってみよう」と伝えたいです。
だけれど、辞めるのも間違いではない
よく考えた結果、「やっぱり受け付けられない」というのも間違いではないと思います。
基本的に会社の業務命令を覆すことは難しいことだとは思いますが、自分の気持ちに正直にならないと、一生会社のために精神をすり潰す人になります。
なので、正直な気持ちを、まずは上司にぶつけてみることが重要ではないでしょうか。
どうしても折り合いがつかない場合
もし長期出張・単身赴任に関して交渉や相談の折り合いがつかない場合、それを受け入れるか、会社を辞めるかという選択に迫られることもあるかもしれません。
私自身、会社を辞めるということは悪いことではないと思いますし、今回のケースに限っては、「仕事より大切なものがあるから」という理由で拒否することが多数だと思っています。
その大切なもののために、仕事を辞めることも全く悪いことだとは、私は思いません。
ただし、自分自身の気持ちや、そしてその大切な人たちの意見をよく汲み取り、最終決定しましょうね。
自分の人生、腹をくくって生きよう
ここまで書いてなんですが、私は決して長期出張・単身赴任の賛成派ではありません。
人それぞれ価値観が異なるので、受け入れるのも拒否するのもどちらの気持ちも尊重したいと考えています。
ただ、万人が拒否したら仕事は回らないので、どこまで私やあなたの意見が通用するかは、「会社側の姿勢による」としか言えないのが事実です。
どちらにせよ、会社や他社のせいにせず、「自分がこう思うから、この道を行く」と決断することが重要であると考えます。
悩みは時が経っても解決しません。自分自身でどうしたいのか、決断するということに向き合いましょう。
そうやって腹をくくって生きていれば、どのような未来に向かっても大丈夫だと考えます。
私も、そう生きていきます。共に、腹をくくって生きていきましょう。